「夏休み子ども美術館」いよいよ今週末限り


好評開催中の夏の常設展示「夏休み子ども美術館」の会期もいよいよ8月末、今週限りとなりました。今年の展示は「カゲとカタチの大ぼうけん!」と題し、今年は美術の基本要素である「光と色彩」「形態と構図」をテーマに開催しています。


現代美術部門の展示室では、たわんだフェルトが作る影によってさまざまなものを連想させれるロバート・モリスの「無題」に始まり、校庭におちた木々の影をソフトフォーカスやスローシャッターを駆使して浮遊感のある映像に仕上げた秋岡美帆(あきおか・みほ)の「ゆれるかげ」、半円形を組み合わせて楽しい作品を作ったフランク・ステラの「イスファハーン」、モーターで動きながら刻々と変化する様々なかたちを生み出す松田豊(まつだ・ゆたか)のキネティック・アート作品など、様々なアイディアによるユニークな作品をご堪能いただけます。



日本画・郷土美術部門の展示室では、東近江市出身の洋画家・野口謙蔵(のぐち・けんぞう)による、自宅の庭を描きながら影を表現したものと表現していないものの2点の比較から始まり、日本画でありながら影を巧みに用いた川端健生(かわばた・たけお)の「地蔵堂」、影の向きで時刻がわかる山元春挙(やまもと・しゅんきょ)の「富士二題」、空を舞う鶴の姿が天空に幾つもの円を描く冨田溪仙(とみた・けいせん)の「雲上鶴図」、隠された見えないかたちが作品の構図を支える森寛斎(もり・かんさい)の「春秋花鳥図」など、日本画ならではの興味深い表現の数々をご鑑賞いただけます。



なお展示中の全作品には、一作品ごとに必ず鑑賞の手引きキャプションが用意されており、今回の展示のイメージキャラであるトカゲの国の王子さまと王女さま、イタチのヒーロー、そして影の化け猫の4匹が、おしゃべりしながら作品鑑賞の手助けをしてくれます。もちろん、作品をより深く鑑賞していただくためのクイズも用意しています。
そして会場入口では、書き込みながら作品を見て回ることでより一層展示が楽しめる「かきこむワークシート」を無料配布中。書き込む際に便利なように、希望者にはバインダーの貸出しも行なっています。

展示室の出口にはプレイコーナーが用意されており、ここではこれまで見てきた作品がカードになって皆さんをお待ちしています。作品カードを使った数種類のアートゲームをぜひ遊んでみて下さい。楽しく遊びながら、作品がこれまでよりもずっと身近に感じられ、楽しめるようになることでしょう。

今年の夏休みの締めくくりに、ぜひご来館ください。


■常設展示「夏休み子ども美術館:くカゲとカタチの大ぼうけん!」 8月30日(日)まで
観覧料(共通):一般 500円(400円))、高大生 300円(240円)、小中生 無料 ( )内は20名以上の団体料金。
8月28日(金)までの平日は『節電クールライフキャンペーン』として常設展示観覧料が無料になります。(受付に「節電クールライフキャンペーンチラシ」あるいは、県政広報「滋賀プラスワン(7・8月号)」、県教育委員会保護者向け情報誌「教育しが7月号」のいずれかを提示して下さい)
※企画展「志村ふくみ展」の観覧券で常設展も観覧できます。
※毎日、午後2時から美術館サポーターによるギャラリートークを行います。