「夏休み文化ゾーン子ども探検隊」レポート
7月29日(金)の午前と午後の2回、当美術館を含む「文化ゾーン」内の5施設が共同で、小学生向けのイベント「夏休み文化ゾーン子ども探検隊」を実施いたしました。
小学校3年生から6年生までの各回30名ずつの子どもたちが、3時間かけて5つの施設を順に巡り、施設ごとに特徴のあるさまざまな体験をするとともに、楽しいお土産も持ち帰りました。探検全体のテーマは「5つの世界を大ぼうけん! 作って、探して、飛ばしてみよう!」で、5つの施設ではそれぞれ以下のようなイベントが用意されました。
・県立図書館「書庫の森で本を探そう」:80万冊の本が並ぶ地下書庫を探検
・県立近代美術館「アートなたからさがし」:作品の謎を解いて隠された宝を見つけよう
・近江鉄道ゆうグループ「アースアート」:木の枝や木の実など自然素材を使った工作
・埋蔵文化財センター「レトロレトロの展覧会を探検しよう」:今年見つかった遺跡の紹介
・県立東大津高等学校「水ロケットを飛ばしてみよう」:ペットボトルロケットの飛距離を比べよう
今回このブログでは、当館が実施した「アートなたからさがし」についてレポートしたいと思います。
図書館での探検を終え、当館にやって来た子どもたちは、午前の部が34名、午後の部が35名。首から下げた封筒の中に、各施設で入手したものを詰めて帰る予定です。
当館ではまず子どもたちを常設展示室に案内し、現代美術と日本画・郷土美術の展示室を、アート博士の解説つきで鑑賞しました。
どれも子どもたちが初めて出会う不思議な作品ばかり。短い時間でしたが皆熱心にアート博士の解説に聞き入っていました。
展示室を出た子どもたちに、突然、謎の怪盗「ルパンダ」からのメッセージが届きます。博士のポケットに、いつの間にかルパンダがテープレコーダーを仕込んでいたのです。ルパンダは子どもたちに「ワタシのおたから欲しくないアルか?」と挑戦状を叩きつけてきました。さっき鑑賞したばかりの作品に関するクイズを解くと、おたからのありかを教えるというのです。そしてルパンダは、スタッフの背中にこっそり、挑戦状のありかについてのヒントを貼り付けていったのです。
3つのグループに分かれた子どもたちは館内3ヶ所に隠された「ルパンダの挑戦状」を探しだし、そこに書かれたクイズを解いて各グループ2つずつキーワードを入手しました。これらキーワードを順に並べると、おたからのありかがわかるというのです。
博士の元に戻って6つのキーワードを並べてみましょう。出来上がる文章は「あ」「か」い「て」「つ」の「と」「り」のそば。即ち美術館の中庭に立つ、カルダー作の赤い鉄の彫刻「フラミンゴ」のそばに、ルパンダのおたからが隠されているのです。急いで探しに行きましょう。草むらの中に、きれいな宝箱が隠されているはずです。
宝箱の中に入っていたのは、なんと可愛い色鉛筆のセット。一人ひとつずつおたからを入手し、探検ノートに記念のスタンプを押せば、美術館での探検は無事終了です。
美術館での探検を済ませた子どもたちは、次の目的地に向かって去ってゆきました。きっと他の4つの施設でも、それぞれ趣向を凝らしたイベントが子どもたちを待ち構えていて、忘れられない体験ができたことでしょう。