たいけんびじゅつかん「てぬぐい絵巻〜てぬぐいをデザインしよう〜」が開催されました。


たいけんびじゅつかん「てぬぐい絵巻〜てぬぐいをデザインしよう〜」が10月27日(土)に開催され、大人と子ども合わせて34人の方が参加されました。

今回のたいけんびじゅつかんは、現在開催中の企画展「石山寺縁起絵巻の全貌」と関連したワークショップです。まずは現代の私たちには馴染みのない絵巻とは何か知ってもらうため、学芸員による絵巻の解説から始まりました。


当館で作った絵巻のレプリカを使って、みんなで実際に巻物の読み方を体験します。
みんな上手く絵巻を巻きながらお話を読むことができたようです。


絵巻の読み方がわかったら、今度は本物の絵巻とご対面です。


↑絵巻の中の絵には、内容と直接関係ないものも細かく描かれていて、色んな発見が楽しめます。

鑑賞後は、「てぬぐい絵巻」作りです。
「てぬぐい絵巻」とは?

石山寺縁起絵巻」の面白さを子どもたちにも知ってもらいたいという思いから生まれたもので、てぬぐいを巻いて紐で結び、巻物のように仕立てたものです。これはてぬぐいとしても使え、使用しない時は、本物の巻物そっくりに変身させることもできます。
このてぬぐい絵巻は、ステンシル(型染め)の技法で作ります。



石山寺縁起絵巻に登場する人物や動物や自然をモチーフにした型紙で、良弁僧正や紫式部をはじめ、逃げている子どもたちや馬に乗る人、龍王、鹿、猫、松、紅葉、牛車の車輪・・・など24種類あります。
これらの型紙の中から好きなものを選び、好きな色を使って、てぬぐいをデザインします。


↑てぬぐいに型紙を並べ、全体のデザインを考えています。


↑きれいに写るかな〜?お母さんと協力して作っています。


↑銅鐸に模様がつけられ、愛らしい雰囲気に。


↑キレイなグラデーションの雲ができています。もはや職人技!


↑当館に来る途中で拾ったという紅葉をペタッ。面白いアイデアです。


↑風景や動物がまとまっていますね。お話を考えてくれたかな?



それでは、参加者の作品の一部をご紹介します。


石山寺縁起絵巻の登場人物たちが、現代的なデザインにも仕上がっています。



↑カラフルな色使いで、雲には人が乗っていて、夢のある作品ですね。



↑やわらかい色調でまとまっていて、やさしい風合いを感じます。



↑型紙を使わず直接塗られ、雄大な自然が表現されています。


今回のたいけんびじゅつかんは、いかがでしたでしょうか。
石山寺縁起絵巻は大変ユニークな動きの人物や、可愛らしい動物たち、雄大な風景が描かれていますが、ステンシルの型紙にしてもそれが伝わります。また、参加者全員同じ型紙を使っていても、型紙の組み合わせや使い方の工夫次第で、てぬぐいのデザインは無限に広がります。今回は作る人の好みや個性も加わり、色んなバリエーションのてぬぐいが完成しました。