たいけんびじゅつかん「油絵の具をつかってみよう」を開催しました。

たいけんびじゅつかん「油絵の具をつかってみよう」を5月26日(日)に開催し、大人と子ども合わせて45人に参加いただきました。


5月のたいけんびじゅつかんは、常設展「滋賀の洋画」に関連し、滋賀出身のアーティスト山本恵さんを講師に迎えました。今回は水性絵の具とはちがう油絵の具の特徴や特性、面白さを体験すること、そして、滋賀の洋画家や油絵に興味をもってもらうことが目的です。
 学校で使う水性絵の具とはちがうこと、触れる機会が少ない油絵の具で描けること、活躍中のアーティストさんに直接教えてもらえることもあり、約60家族もの応募をいただきました。

 まず、参加者全員で常設展「滋賀の洋画」を当館学芸員の解説を聞きながら鑑賞しました。ここでは、東近江市出身の日本的洋画の開拓者・野口謙蔵を中心に滋賀県ゆかりの洋画家たちの作品を展示しています。


滋賀県ゆかりの洋画家たちの作品を鑑賞。

鑑賞後、いよいよ油絵制作に挑戦です。本来、油絵は筆とペインティングナイフの両方を使用して描くのですが、今回はペインティングナイフのみを使用し、その特徴を生かして草花を描きます。はじめに、山本恵先生から油絵の具とその使い方、ペインティングナイフでの表現方法について教わりました。


↑キャンバスの端切れで試し描きしてみます。
いろんな色を混ぜて自分だけの色を見つけよう!ナイフで描くことに慣れてきたかな?


ナイフだけでいろんな表現ができます!
① 色を混ぜる(しっかり混ぜる,あまり混ぜない,グラデーション)
② 描く(点々で描く,盛り上げるように,削り取るようにのせる)
③ 削って描く
など、山本先生に実演しながら教えていただきました。


↑背景の色を塗っていきます。どんな色がいいかなー??
このあと、特に草花を描く時に役立つナイフの使い方も教わりました。葉の葉脈や花びらの筋、茎などの細かいところはナイフの側面で削って描く方法を使い、花や葉を観察しながら描いていきました。



↑いよいよお花を描きます。
子どもたちは顔や手、服に絵具がついても気にせず、夢中!


↑お花に顔がありますねー!
山本先生も、植物の色や形に注目して自分の見方で絵にすることが大事だとおっしゃっていました!

完成後は鑑賞会を行いました。




約1時間30分の制作時間でしたが、油絵は、多少失敗してもナイフで削り取ってしまえばある程度きれいになるため、描き終えるタイミングが難しかったのではないかと思います。油絵独特のモリっとヌルっと感など油絵の魅力を感じていただけたでしょうか?
できあがった作品は、絵具が完全に乾くまで1カ月ほどかかってしまうため、作品を保護するために箱を用意し、各自お持ち帰りいただきました。乾くのが楽しみですね!


ちなみに、今回描いたお花は当館のサポーターが自宅で育てているお花を持ってきてくれ、とても華やかなワークショップとなりました。