初夏の美術館まつり「映画de美術館」のご紹介


ゴールデンウィーク後半の5月3日(土)・4日(日)・5日(月)・6日(火・休)の4日間、当館は「初夏の美術館まつり」と題してさまざまなワークショップイベントを実施いたします。
今回はその中で事前の申込みが必要な、5月3日(土)と4日(日)に開催予定のイベント「映画de美術館」の上映プログラムについてご紹介いたします。
今回上映するのはいずれも、マイケル・ブラックウッド・プロダクションの制作による美術ドキュメンタリー映画です。マイケル・ブラックウッドは、アメリカが生んだ芸術記録映画の巨匠であり、造形美術だけでなく、建築、ダンス、音楽、文学など多様な分野において、作家や関係者、評論家たちのインタヴュー映像や作品の貴重な記録映像などを駆使した記録映画を数多く制作しています。作品に対する深い造詣によって作られた、素人から専門家まで満足させる質の高い映像ばかりです。なおこれらの映像の日本語字幕は当館が独自に入れたもので、他では見ることができません。日本ではほとんど見る機会の無い貴重な映像です。この機会にぜひご鑑賞下さい。



◆5月3日(土) 午後1時─
 「近代彫刻の巨匠たち 第1部─ロダンからブラクーシまで」Masters of Modern Sculpture Part I -The Pioneers- カラー58分
本映画は、ブラックウッドによる「近代彫刻の巨匠たち」3部作の第1作で、近代彫刻の父であるオーギュスト・ロダンから抽象彫刻の先駆者であるコンスタンティンブランクーシまでを取り上げ、数々の貴重な映像と芸術家・評論家へのインタビューによってその魅力を紹介するものです。「最初の現代彫刻」と呼ばれたロダンによる文豪バルザックの記念碑(1898年)に始まり、ドガ、ロッソ、ブールデル、マイヨール、レーンブルック、マチスピカソ、リプシッツ、ローラン、エプスタイン、ボッチオーニ、デュシャン=ヴィヨン、ゴンザレスらの作品を紹介します。そしてブランクーシによるトゥルグ・ジウ公園(ルーマニア)の偉大なモニュメント「無限柱」「接吻」「沈黙のテーブル」の紹介で幕を降ろします。ナレーターはポップ・アートの彫刻家ジョージ・シーガルが勤めます。
「近代彫刻の巨匠たち 第1部」トレーラー(予告編)

マイケル・ブラックウッド・プロダクションによる上記映像のご紹介ページ(英文)はこちら



◆5月4日(日) 午後1時─
 パブロ・ピカソ─天才の遺産─」Pablo Picasso -The Legacy of A Genius- カラー89分
この映画は、アーティストたちや親族、美術史家および批評家たちのインタビューを交えながら、ピカソの作品中で特に重要な13作品に焦点を当てて彼の業績を紹介するものです。美術史家ロバート・ローゼンブラムがこれら主要作品を解説し、ピカソ美術館の設立者ドミニク・ボゾがピカソゆかりのパリ各所や南仏を訪問し、批評家クレメント・グリーンバーグピカソの伝記作者ローランド・ペンローズが、ピカソの画歴中の重要なポイントについて語ります。またヘンリー・ムーア、ロベルト・マッタ、アンソニー・カロ、デイヴィッド・ホックニージョージ・シーガル、ロイ・リキテンスタインといったアーティストたちが、ピカソの作品が自分たちの作品に及ぼした影響について語ります。
パブロ・ピカソ─天才の遺産─」トレーラー(予告編)

マイケル・ブラックウッド・プロダクションによる上記映像のご紹介ページ(英文)はこちら


上映会場=いずれも当館講堂  視聴無料  ※事前申込不要