館長からの年賀状


皆さま、新年明けましておめでとうございます。滋賀県立近代美術館館長の桂田俊夫です。
皆さま方には、新しい年を健やかにお迎えされましたこと、心よりお慶び申し上げます。

さて、昨年、当美術館では5本の企画展を中心に運営いたしましたところ、多くの方々にご来館をいただき、まことにありがとうございました。特に、昨年の年明け1月には、当館の開館30年の歩みを振り返る節目の展覧会「滋賀近美 30年の至宝展」を開催し、8日間で7千6百人余の方々をお迎えしておおいに盛り上がりました。また、秋には、平成31年度までの開館を目指しております新生美術館に向けた新たな取り組みとして、滋賀県アール・ブリュットの関わりを取り上げた初の展覧会「生命の徴─滋賀とアール・ブリュット」を開催し、各方面から大きな反響をいただきました。さらに、文化の日には2回目となる新生美術館見本市「アートにどぼん!2015」のイベントを、多くのアーティストやワークショップスタッフ等とともに開催し、たくさんの親子連れのお客様に、アートと過ごす楽しいひとときを味わっていただくことができました。

本年、2016年は新生美術館に向けた取り組みがさらに加速する、踏ん張りどころとなる年です。建築設計も大詰めを迎え、いよいよ新しい建物や既存館のリニューアルの姿が明らかになり、平成25年12月にお示しした「新生美術館基本計画」に基づく、新たな美術館づくりが本格的に始動いたします。その一方で企画展やワークショップの開催、来館者サービスにもこれまで以上に力を注ぎ、皆さまに愛される滋賀近美のイメージを確固としたものにするため、今年も職員一丸となって取り組んでゆく所存です。

年頭に当たり、皆さま方のご多幸を切にお祈りいたしますとともに、職員一同、多くの方々のご来館を心からお待ち申し上げております。どうか本年も、滋賀近美へのご支援・ご鞭撻をよろしくお願い申し上げます。


平成28年元旦
滋賀県立近代美術館館長 桂田俊夫


※図版:野添平米(のぞえ・へいべい。草津市出身)「松竹梅小禽図」