館長からの年賀状

皆さま、新年明けましておめでとうございます。滋賀県立近代美術館館長の桂田俊夫です。
皆さま方には、新しい年を健やかにお迎えされましたこと、心よりお慶び申し上げます。
さて、昨年、当美術館では4本の企画展を中心に運営いたしました。2月に開催した「ビアズリーと日本」展には、全国から多くの熱心なファンの方に詰めかけていただき、ジャポニスム学会の第4回同学会展覧会賞を受賞するなど各方面に反響を呼びました。また、秋に開催いたしました「つながる美・引き継ぐ心」展では、現在、休館している琵琶湖文化館が収蔵する仏教美術の名品等を同館の活動とともに紹介し、これらの作品が引き継がれることになる新生美術館への期待を大きく膨らませました。文化の日11月3日には、今年で3回目となる新生美術館見本市「アートにどぼん!2016」を、多くのアーティストやワークショップスタッフ等とともに実施し、親子連れの皆さまを中心に多くの方に楽しくアートに触れていただくことができました。
今年2017年、当館はいよいよ新生美術館に向けて、改修・増築工事に入ります。4月1日から工事のための3年間の休館に入り、オリンピックの年、平成32(2020)年3月にリニューアルオープンする予定です。休館中、皆さまにはご不便ご面倒をお掛けいたしますが、何とぞご理解賜りますようお願い申し上げます。休館中も当館では、県内の小中学校等における出前授業やワークショップ,県内各地における収蔵品移動展示など、アートと県民の皆さまの橋渡しをすべく様々な取り組みを精力的に行う予定です。
また、休館を間近に控えた今年3月、これ「まで」と、これ「から」の美術館を展望するクロージングイベント「マデカラフェスタ」を開催いたします。さまざまな年齢層向けのワークショップやコンサート、展示などにより、地域や来館者の皆さまと美術館との関係を改めて確認し、新生美術館への期待を込めて当館は3年間の休館に入ります。フェスタの詳細はホームページ,ブログ等で広報していく予定ですので、どうかご期待ください。
年頭に当たり、皆さま方のご多幸を切にお祈りいたしますとともに、職員一同、多くの方々のご来館を心からお待ち申し上げております。どうか本年も、滋賀近美へのご支援・ご鞭撻をよろしくお願い申し上げます。
  平成29年元旦
                       滋賀県立近代美術館館長 桂田俊夫


▲八木奇峰「鶏図」