子どもたちが制作した器でお茶を楽しみました。
お茶会「八幡瓦の器でお茶を楽しもう」を11月10日(日)に開催しました。
今回のお茶会は、企画展「柳宗悦展-暮らしへの眼差し-」関連ワークショップのたいけんびじゅつかん「日用雑器をつくろう」(10月19日開催)で子どもたちが制作した器でお茶を楽しみました。お茶会の会場は滋賀県立近代美術館のある文化ゾーンの茶室「夕照庵」です。当日はあいにくの大雨にも関わらず、参加者のほとんどの方がご参加くださいました。
※「日用雑器をつくろう」と「八幡瓦の器でお茶を楽しもう」は平成25年度 滋賀県「美の滋賀」地域づくりモデル事業の一環で、「成安造形大学」と「近江八幡市立かわらミュージアム」と「滋賀県立近代美術館」が連携しました。
「日用雑器をつくろう」では、柳宗悦が提唱した民藝の「用の美」をテーマに、日常生活で使うことのできる器の制作に子どもたちが挑戦しました。器は滋賀近美で約一週間乾燥後、かわらミュージアムへ運び、焼き上げた後お茶会会場へ運ばれました。なので、自分がつくった器の焼き上がりを見るのは、子どもたちにとってこのお茶会が最初ということになります。
上手く焼けたかな?壊れていないかな?ドキドキしてお茶が運ばれて来るのを待っていると・・・
どの作品もとってもきれいに焼き上がっていました!!
抹茶が入れられて登場する自分の器に、子どもたちはみんな目を輝かせていました。
【焼成前】
【焼成後】
作品名《板よせみそ汁碗》
かわらミュージアムとの連携で、器制作には八幡瓦で使用する土を使用しました。本来なら瓦を作るための土と技術で完成した器は、銀色が眩しく、とてもクールな佇まいでした。
それでは、いくつかの器のでき上がる前と後の写真をご紹介します。
【焼成前】
【焼成後】
作品名《ハート》
とてもユニークな形はハートを表現!ハートのてっぺんが飲みやすいそうです。
【焼成前】
【焼成後】
作品名《わたしの和コップ、マイコップ♡》
内側と外側に線や模様を入れています。味わい深い器に仕上がりました。
【焼成前】
【焼成後】
作品名《八幡瓦いぶし銀半球茶わん》
大きくどっしりした器です。飲み終わった後の抹茶が残る姿もかっこよく見えますね。
どれも本当にすてきな器になりました。子どもたちの器の完成度に、おうちの人もみんな喜ばれていました。
「おいしい!」という子もいれば、「苦い〜!」という子もいましたが、つくったみんなとおうちの人と一緒に、自分の器で飲むお茶の味は、忘れられないものになってくれれば嬉しいです。
飲み終わった後、自分の器をじっくりと鑑賞する子もいました。
「用の美」を感じてもらえたかな?
また、お茶会には「日用雑器をつくろう」で講師をしてくださった成安造形大学非常勤講師の石川亮さんも駆けつけ、器ができるまでのお話や、柳宗悦のお話などをしていただきました。
抹茶を初めて飲む子どもたちも多く、生まれて初めて飲む抹茶を自分の器で飲むことは、子どもたちにとってなかなか経験できないことだったのではないでしょうか。
また、大雨ではありましたが、きれいな紅葉を観ながらお茶を楽しむことができました。
参加者のみなさま、成安造形大学の石川さん、かわらミュージアムの前田さん・坂東さん、夕照庵の長尾さん、今回のワークショップに関わってくださったみなさま、本当にありがとうございました。
お茶会の後もワークショップはまだまだ続きます!
制作した器は、なんと近江八幡市立かわらミュージアムの企画展「八幡瓦と八幡堀から伝えたい思い」で展示されます。子どもたちが初めてつくったお茶碗が並びます。気分は陶芸家ですね!
こちらの展覧会の会期は11月13日(水)〜12月23日(月)です。
くわしくは、近江八幡市立かわらミュージアムへお問い合わせください。