いよいよ今週末、美術館再オープンです

当美術館はただいま冬期休館中ですが、いよいよ今週末2月8日(土)から再オープンいたします。同日から企画展示・常設展示ともに新しい内容で始まります。暦の上ではもう春。ひと足早いアートの春を満喫しに、ぜひお越しください。

このうち企画展「幻想の画家ダリとフランス近代絵画の巨匠たち」は、幻想の画家ダリを中心に、近代ヨーロッパ絵画の珠玉の名品をお届けする展覧会です。
福島県景勝地裏磐梯の美しい自然に囲まれた公益財団法人諸橋近代美術館は、スペインの天才芸術家サルバドール・ダリとヨーロッパの近代絵画の巨匠たちの名品を所蔵しています。とりわけ「柔らかい時計」などの幻想的な作風で知られるサルバドール・ダリの彫刻、絵画、版画などの作品約350点は、世界でも屈指のダリ・コレクションとして知られています。
諸橋近代美術館の所蔵品を選りすぐって紹介する本展は、平成24年(2012年)春に、当館の所蔵品による展覧会「版画でみる20世紀展 ピカソからウォーホルまで 滋賀県立近代美術館コレクションより」が同館で開催されたことがきっかけで実現することになりました。諸橋近代美術館の名品コレクションが、同館の外でまとまった形で一挙に展示公開されるのは今回が初めてです。
本展の第1部では、ピサロセザンヌルノワールゴッホピカソマティスシャガールなど、印象派からエコール・ド・パリを経て、シュルレアリスムにいたるヨーロッパ絵画の流れを珠玉の名品で辿ります。サルバドール・ダリを特集する第2部は、ダリの油彩画や水彩画、コラージュをはじめ、優雅で幻想的な彫刻、『カルメン』、『ドン・キホーテ』などスペイン色濃厚な版画シリーズや家具など、奇才ダリの幅広い活動を紹介する充実した内容となっています。
本展は、国内でもあまり知られていない名品コレクションを見るまたとない機会であり、19世紀後半から20世紀にかけて、フランスとスペインを中心に華麗に花開いた近代美術の多彩な魅力をご堪能いただけることでしょう。

ピエール=オーギュスト・ルノワール「モーリス・ドゥニ夫人」  公益財団法人諸橋近代美術館蔵

▲マルク・シャガール「黄色と赤の花束」  公益財団法人諸橋近代美術館蔵

サルバドール・ダリ「日没大気の寓話」  公益財団法人諸橋近代美術館蔵


企画展示『幻想の画家ダリとフランス近代絵画の巨匠たち〜諸橋近代美術館コレクションより〜』

■会期=2月8日(土)─3月30日(日)
■休館日=毎週月曜日
■観覧料=一般950円(750円)・高大生650円(500円)・小中生450円(350円)
      ※( )内は前売及び20名以上の団体料金
■展覧会の構成
第1部:セザンヌルノワールゴッホピカソシャガールユトリロローランサンなど、19世紀後半から20世紀にかけて、フランスを中心に活躍した近代絵画の巨匠による絵画 計39点
第2部:サルバドール・ダリの絵画(油彩、水彩)、コラージュ、素描、彫刻、版画、ダリのデザインによる家具など 計 約90点




展示室1『新収蔵品を中心に』 2月8日(土)−3月30日(日)
展示室2『版画の愉悦』 2月8日(土)−3月30日(日)
企画展示室と同時に、常設展示室1(日本画・郷土美術部門)・常設展示室2(現代美術部門)ともに新しい内容でオープンいたします。日本画・郷土美術部門の展示は『新収蔵品を中心に』と題し、平成24年度の新しい収蔵品を中心に、関連作品を交えた内容で開催いたします。


現代美術部門の展示は『版画の愉悦』と題し、木版画・銅版画・石版画・シルクスクリーンなど様々な版技法を用いた現代日本の挑戦的な作品群を通して、わが国の現代版画の豊饒な世界に招待いたします。展示作品点数は全部で68点です。


常設展示『新収蔵品を中心に』『版画の愉悦』 2月8日(土)−3月30日(日)
観覧料(共通):一般 450円(360円))、高大生 250円(200円)、小中生 無料 ( )内は20名以上の団体料金。
※企画展の観覧券で常設展も観覧できます。
※毎日、午後2時から美術館サポーターによるギャラリートークを行います。