館長からの年賀状


皆さま、新年明けましておめでとうございます。滋賀近美館長の秋山です。
昭和59年8月に開館しました滋賀近美は、昨年、30周年の節目の年を迎えました。当館ではこれを記念して、改めて滋賀近美の魅力を存分に感じ取っていただけるよう、特別展や特別企画を開催したほか、8月24日には記念行事を挙行し、セレモニーやコンサートともに、全館一日無料開放を実施いたしました。当日は、開催中の手塚治虫展に1日の入場者としては過去最高の2,248人の方々にご入場いただき、館内の賑わいぶりを目の当たりにして、大変うれしく感じた次第です。9年間ストップしていた作品購入を再開できたことも大きな喜びです。
今年はさらに、1月24日から2月1日までの8日間にわたり、この30年間に収集してきた当館の至宝ともいえる作品を各ジャンルから厳選し、皆さまに無料でご覧いただく「滋賀近美 30年の至宝展」を開催いたします。ぜひともこのチャンスをお見逃しなく当館へお越しいただき、至高の名品がもつ優れた芸術性をじっくりと味わっていただければ幸いです。
また、これまで熱い議論が展開されてきた新生美術館構想につきましても、今年度中には設計業者が決定し、来年度から設計に着手するという運びになりました。今年は、新生美術館の姿がいよいよ具体的に見えてくる年であり、滋賀近美にとって意義深い年になると考えています。
年頭に当たり、皆さま方のご多幸を切にお祈りいたしますとともに、職員一同、多くの方々のご来館を心からお待ち申し上げております。どうか本年も、滋賀近美へのご支援・ご鞭撻のほどよろしくお願い申し上げます。


平成27年元旦
滋賀県立近代美術館長 秋山茂樹
(図版:柴田晩葉「万才図」)