滋賀県立近代美術館 平成27(2015)年度の企画展予定

滋賀県立近代美術館は平成27(2015)年度に、下記のようなラインナップで企画展を開催いたします。現代美術、マンガ、版画、日本画、泰西名画などバラエティに富んだ内容です。



■見つめて、シェイクスピア
 2月7日(土)─4月5日(日)
シェイクスピア生誕450年を祝って、各国のデザイナーによる「シェイクスピア」をテーマとする装丁本と、ドラクロワシャガール、アーサー・ラッカムら著名画家によるシェイクスピア関連作品を多数展示。



■江戸へようこそ!浮世絵に描かれた子どもたち
 4月18日(土)─6月7日(日)
浮世絵には、子どもをめぐる江戸文化のあり方を伝えてくれる作品が少なくない。公文教育研究会所蔵の子どもを題材にした浮世絵のコレクションを中心に約300点を展示し、併せて江戸時代の近江の子どもたちの暮らしや、学びの一端を窺い知ることができる資料も紹介する。※展示期間中、大幅な展示替えを実施します。
写真:歌川豊国「風流てらこ吉書はじめけいこの図」享和4年(1804) 公文教育研究会蔵 ※前半展示



■魅力再発見!“秘蔵”コレクションとの遭遇
 6月13日(土)─7月20日(月)
多くの作品を所蔵していながら、まとめて展示する機会がなかった作家に焦点を当て、1室1作家のミニ企画展の集まりで館蔵品の新たな魅力を発掘する。院展で活躍した京都の画家・冨田溪仙、昭和期関西洋画壇の重鎮・黒田重太郎、透徹した色彩で詩的な抽象世界を築いた加納光於など9作家を紹介予定。
写真:オノサト・トシノブ「A.S.-0」



■第39回全国高等学校総合文化祭
 7月28日(火)─8月1日(土)
平成27年度に滋賀県各地で開催される全国の高校生たちによる文化の祭典「2015滋賀 びわこ総文」の、美術・工芸部門の展示。絵画・版画・彫刻・デザイン・工芸・映像など約400点の作品を展示する。
大会ポスター原画:県立東大津高等学校普通科2年(平成24年度当時)加賀谷向日葵さん画



■志村ふくみ展─自然と作家と継承─
8月8日(土)─9月23日(水)
近江八幡市出身の紬織の人間国宝作家・志村ふくみ(1924─ )は、自然界の植物から糸を染め、自然の恩恵を大切にしながら作品を制作してきた。館蔵品と新作を合わせて、作家が自然との関わりの中で制作してきた約100点の作品を展示紹介し、作家の思想と制作技法の検証、そして次世代への技術伝承の方法を通して自然環境の大切さを再認識する。※展示期間中、大幅な展示替えを実施します。
写真:志村ふくみ「熨斗目(生絹)」



アール・ブリュット展(仮称)
 10月3日(土)─11月23日(月)
戦後、近江学園を皮切りに誕生した滋賀県内の多くの福祉施設では、滋賀ならではの「土」を使った造形活動など、ユニークな取り組みが行われてきた。こうした歴史を振り返りつつ、滋賀の福祉施設で生まれた作品群が辿った軌跡を追い、日本において「障害者の芸術」がどう受入れられたのかを検証する。
写真:澤田真一「無題」(撮影:大西暢夫)


■第69回 滋賀県美術展覧会
 12月1日(火)─12月13日(日)
滋賀県芸術祭の一環として、第69回「県展」を開催。平面・立体部門と工芸・書道部門の2期に分けて展示。


※冬期休館 12月14日(月)─2月5日(金)



ビアズリーと日本(仮称)
 2月6日(土)─3月27日(日)
1890年代、イラスト界に旋風を巻き起こした鬼才オーブリー・ビアズリー(1872-98)。その独創的なスタイルのルーツは浮世絵などの日本美術にあり、その妖しい魔力の世界は日英の芸術家やデザイナーたちの個性あふれる作品へと繋がった。本展はビアズリーを軸に、日英のアートの親密な関係を探る。
写真:オーブリー・ビアズリーサロメ』(O.ワイルド著)より「孔雀の裳裾」