企画展示「志村ふくみ展─自然と継承─」開催のお知らせ


近江八幡市出身の紬織の人間国宝・志村ふくみ(1924〜)は、日本を代表する染織作家です。作品に用いられる糸は、さまざまな種類の草や木から引き出された色を用いて、作家の手によって染め上げられます。その取り組みについて作家が「草木の抱く色をいただく」と表現することからも伺えるとおり、自然に対する真摯で純粋な姿勢が常に制作の中心に貫かれていると言うことができるでしょう。自然の恵みを素材に、作家の思いとさまざまな工夫や技法を生かしながら制作された紬織作品は、対峙する鑑賞者に自然の美しさや環境の大切さも語りかけてくれているようです。
本展では、作家が自然との関わりの中で制作を行って来た紬織作品について、滋賀県立近代美術館の館蔵品を中心に、近年の新作など前・後期合わせて約 60点を展示します。作家の思想と制作技法の検証、そして近年特に作家が力を入れて取り組んでいる次世代への技術伝承について、作家が自らのルーツとして認識する滋賀の文化・自然との関わりも含めて紹介します。
※会期中に大幅な展示替があります。


企画展示『志村ふくみ展─自然と継承─』
■会期=平成27年 8月8日(土)─9月23日(水・祝)
    前期期間:8月8日(土)─8月30日(日) 後期期間:9月1日(火)─9月23日(水・祝)
■休館日=毎週月曜日、ただし9月21日(月・祝)は開館
■観覧料=一般 1000円(800円) 高大生 650円(500円) 小中生 450円(350円)
     ( )内は前売および20名以上の団体料金
    ※リピーター割引あり。前期展示の観覧券をお持ちの方は後期展示を割引料金で観覧できます。
    ※身体障害者手帳等をお持ちの方は、常設展・企画展とも観覧料は無料です。
■主催=滋賀県立近代美術館京都新聞BBCびわ湖放送
■後援=滋賀県教育委員会

▲志村ふくみ「水門」平成6年(1994)滋賀県立近代美術館(後期)

▲志村ふくみ「熨斗目(生絹)」(のしめ すずし) 昭和56年(1981)滋賀県立近代美術館(前期)

▲志村ふくみ「匂蘭」(こうらん) 昭和62年(1987)滋賀県立近代美術館(後期)