常設展示の志村ふくみ作品、展示替えが行われます


2月6日(土)から開催中の常設展示(日本画・郷土美術部門)『新収蔵品を中心に』では、現在平成26年度の新しい収蔵品を中心に数々の作品を展示してします。その中心になっているのが、昨年平成27(2015)年に文化勲章を受章されたばかりの、近江八幡市出身の紬織の人間国宝作家・志村ふくみによる、草木染めによる初期の昭和39(1964)年から平成19(2007)年の近作に至る優美な紬織着物の数々および、小裂(こぎれ)などの関連資料の数々です。

【前期展示(3月6日(日)まで)の作品】
「葡萄色紋織」「紫の段」「中の緑」「藍熨斗目段」「桜染熨斗目絣」「雛祭」「水浅葱段(臭木染)」「浅緑茶絣(レンゲ染)」「早秋」「藍十字(生絹)」
【後期展示(3月8日(火)─27日(日))の作品】
「冬青段」「昴」織部段」「おだまき」「小督」「浪路」「韻」「藍絣」「藍十字絣」「秋の音」

▲志村ふくみ「織部段(おりべだん)」(寄贈作品・後期展示) 昭和62(1987)年 紬織着物


志村ふくみの他にも、日本美術院の歴史画の大家で小倉遊亀の師でもあった日本画家・安田靫彦(やすだ・ゆきひこ)が渡来人の伝説の学者を描いた「王仁(わに)」、大津市出身の京都画壇の巨匠・山元春挙(やまもと・しゅんきょ)のスケール感あふれる風景画「主基地方図(4点組)」と「嵐峡之図」、近江八幡市出身のモダンで詩情あふれる水墨画家・茨木杉風(いばらき・さんぷう)の「湖畔」と「秋景大原女図」、大津市出身の関西洋画壇の重鎮・黒田重太郎(くろだ・じゅうたろう)の静物画「残菊」と「花」、滋賀県ともゆかりの深い京焼の大家・宮下善寿(みやした・ぜんじゅ)の陶器「彩泥花器 沈黙の風」などを展示しています。(これらの展示替えはありません)


また常設展示室2(現代美術部門)では『コラージュの世界』と題し、20世紀美術を代表する技法である「コラージュ(貼り絵)」を用いた作品を集めて展示しています。マチスピカソや60年代ポップ・アートのスターたち、そして現代日本の作家にいたるまで、さまざまなコラージュ作品をご鑑賞いただけます。併せてご鑑賞ください。


常設展示「新収蔵品を中心に─志村ふくみ新収品ほか初公開」 2月6日(土)─3月27日(日)
     「コラージュの世界」 2月6日(土)─3月27日(日)
休館日:毎週月曜日(月曜が祝日・振替休日の場合は開館し、翌日休館)
観覧料(共通):一般 500円(400円))、高大生 300円(240円)、小中生 無料 ( )内は20名以上の団体料金。
※企画展の観覧券で常設展も観覧できます。
※毎日、午後2時から美術館サポーターによるギャラリートークを行います。