いよいよ明日「時と風景─未来をつなぐコレクション」展が始まります!



いよいよ明日4月23日(土)から、館蔵品による企画展示「時と風景─未来をつなぐコレクション」が始まります。
「時」と「風景」。この2つのテーマは洋の東西を問わず古くから美術作品の中に表現されてきました。とらえどころがなく、目で見る事のできない「時」は個々の作品として可視化され、見る者を深い哲学的な問いに導きます。そして眼の前にある「風景」は、それを写実的に捉えたものだけではなく、抽象的な造形言語や、目に見えない心の景色としても表象されます。時と風景は、多くの人がいまここで共有していながら、同時にひとりひとりの中にだけ流れ存在し、個々の記憶や思い出とも深く結びついてゆくものではないでしょうか。
本展は、滋賀県立近代美術館所蔵コレクションの中から選りすぐった現代美術作品を中心に、20世紀以降の作家たちがどのようにこうしたテーマを捉えたのかを、豊かな作品の数々を通じてご覧いただこうとするものです。


コーナー「1.出来事の記録」では、アポロ11号の月着陸をテーマにしたロバート・ラウシェンバーグリトグラフ連作「ストーンド・ムーン」や、河原温による「デイト・ペインティング」などをご覧いただけます。


「2.日常の中から─都市と自然へのまなざし」では、都市やその中で生きる人間の感覚をテーマにしたジョージ・シーガルアントニ・タピエスアンディ・ウォーホルらの作品や、自然と人間の交感をテーマにした福岡道雄、秋岡美帆、野村仁、佐川晃司らの作品をご覧いただけます。

そして「3.過去から学ぶ」では、過去の名画をモチーフに自分の作品を作り上げたロイ・リキテンスタインシンディ・シャーマン森村泰昌の作品を。


最後の「4.今、ここを越えて」では、時間や風景とそれに対峙する人間の関係をテーマにした宮島達男、クリフォード・スティル、アンリ・マチス、岡田修二らの作品をご覧いただけます。


1984年にオープンして以来、30年を越えて活動を続ける当館は、今改めてコレクションの意義を見つめ直してゆく時期を迎えています。そうした中、本展が、今一度当館の魅力を感じていただく場となること、そしてそこで出会う時と風景が、またひとつ誰か/何かとの未来をつないでいくことを願います。


■「時と風景─未来をつなぐコレクション」
◇会 期:平成28年 4月23日(土)─6月26日(日)
◇休館日:毎週月曜日
◇観覧料:一 般 800円(600円)/高大生 500円(400円)/小中生 300円(250円) ( )内は前売および20名以上の団体料金
◇主 催:滋賀県立近代美術館京都新聞
◇後 援:NHK大津放送局、BBCびわ湖放送滋賀県教育委員会
◇出展作家:岡田修二、河原温福岡道雄三橋節子、宮島達男、アンリ・マチス、クリスト、クリフォード・スティル、ロバート・ラウシェンバーグ、他