アートゲームについて その2

(前回の続き)
たったこれだけの単純なルールのゲームですが、『共通点』を探しながら絵を並べてゆこうとすることで、知らず知らずのうちに“絵の細部をよく観察し”“自分が発見した共通点を自分の言葉で皆に伝える”という態度が育ちます。そひてそれは、作品を鑑賞する時にただボーッと画面を眺めるのではなく、“注意深く自分の目で作品を観察する”という態度を養うことにつながるのです。

さてこの「絵合わせゲーム」、前回紹介した七並べ風のゲームの他にも、様々な遊び方が存在します。例えば今回写真で紹介するのは「絵合わせゲーム:神経衰弱バージョン」。

トランプの神経衰弱のように作品カードを裏側を向けて並べ、プレイヤーの中の誰かがそのうちの2枚を適当に選び、ひっくり返しておもて側を向けます。各プレイヤーは、その2枚の作品の共通点をそれぞれ探して下さい。共通点を最初に見つけた人は「はい!」と挙手して、自分が見つけた共通点を他のプレイヤーに説明してもらいます。皆が納得すれば、その2枚のカードは挙手したプレイヤーのものになります。そしてカードを獲得したプレイヤーは、次の2枚のカードをおもて側に向けて下さい。このようにしてゲームを進め、カードが無くなった時点で一番たくさんカードを獲得したプレイヤーが、優勝となります。

では、写真の2枚のカード(ダ・ヴィンチの「モナ・リザ」(右)とロセッティの「ベアタ・ベアトリクス」)の共通点、あなたは見つけることができるでしょうか?