初夏の常設展にお越し下さい

美術館の常設展示室では、当館が収蔵する作品群を3つの展示室に、順次展示替えを行いながら公開しています。

現在、《日本画・郷土美術部門》の展示室では、近江八幡市出身の人間国宝作家、志村ふくみの作品を中心に、滋賀県ゆかりの工芸作家たちの匠の技を紹介する『志村ふくみと滋賀の工芸』を好評開催中です。


志村ふくみは自ら集めた草木を元に作った植物染料で染めた色とりどりの絹糸縦横無尽に駆使し、あでやかで暖かみのある紬(つむぎ)織り着物を作り続けている作家です。庶民の普段着にしか過ぎなかった紬織りを芸術の域にまで高めた功績で、1990年に国の重要無形文化財(人間国宝)の認定を受けました。

写真は志村ふくみの作品「紅襲(桜かさね)」。紅花で染めた美しいピンク色のグラデーションが、タイトルの「桜かさね」にふさわしい、春の香りを運んでくれるようです。

なお同時に、《現代美術部門》の展示室では「レスポンスー対話と応答」と題し、互いに関係のある作品どうしを並べたユニークな展示を開催中。志村ふくみの「聖堂」という着物を元にした作品もあります。ぜひ探してみて下さい。
小倉遊亀コーナー》の作品も同時に展示替えです。今回は12点の作品を展示します。

今回の展示は6月27日(日)までの開催。観覧料は一般(おとな)450円(360円)、高大生 250円(200円)、小中生は無料です。( )内は20名以上の団体料金です。