美術館の裏方をのぞく:設備編(1)搬入口

来館者がふだん見る機会のない美術館の裏方の設備。いったいどんな場所なのでしょうか。
冬のブログ企画として、美術館に勤めたばかりの若手スタッフたちに、裏方をちらり覗き見たレポートを行ってもらいました。今回はその第1回「搬入口」です。


休館中に普段は来館者の方々が見る機会のない施設や場所を紹介してゆきます。
今回は「搬入口」です。

お客さんが入ってくる出入り口とは打って変わって荒々しい感じがする搬入口。
いうなれば美術館の「裏口」でしょうか。ここから様々な展示、主に企画展に展示する作品が搬入されます。シャッターの裏側には、作品を積んだトラックをまるまる収納できる大きなスペースがあります。トラックの荷台の高さが違っていても大丈夫なように、上の写真のような電動式のリフトもあります。

搬入口には美術館の荷揚げ、下ろし作業のためのさまざまな設備が整っています。
そのうちの一つが上の写真に写っているホイストクレーンです。このホイストクレーンはなんと重さ2.8トンまで持ち上げられ。彫刻作品などの積み下ろしに使うのだそうです。

周りを眺めていると、もうひとつ気になる機械を発見しました。これはハイドロタワーという装置で、油圧を使って作業台を上昇させるもので、高いところの展示などに使用するそうです。最大限に伸ばすと、なんと10メートルの高さまで上れるのだそうです。

ほかにも搬入口の奥には展示用の様々な備品が用意されています。普段は見慣れないものばかりです。

何気なく見ている展示は毎回いろいろな機材を使って、たくさんの人の力によってなされています。よかったら皆さんも展示室の中で、照明がどうなっているかとか、作品の台座がどんな構造になっているかなど注目してみて下さい。新しい発見があるかも知れません。


いかがでしたでしょうか? まだまだこんなところもあるよ!といった感じで美術館の中を紹介してゆきます。どうぞ次回もお楽しみに。