本日から新しい春の常設展示がオープン


本日4月3日(火)から、常設展示室の作品が大きく入れ替わりました。『常設展示室1:日本画・郷土美術部門』は「志村ふくみと滋賀の工芸」と題し、近江八幡市出身の紬織りの人間国宝、志村ふくみ氏の作品を中心に、滋賀県ゆかりの工芸作家の作品を集めて展示しています。

志村ふくみの作品は前期(4月3日(火)─5月13日(日))と後期(5月15日(火)─6月24日(日))の2期に分けて、彼女のライフワークである「源氏物語シリーズ」の作品を中心に展示いたします。紬織着物の他にも、はぎれを用いた楽しい作品「裂(きれ)の筥(はこ)」や、志村氏が自ら山野で摘んだ草木で染めた絹の染め糸などが展示されています。

志村ふくみの作品以外にも、守山市出身の友禅の人間国宝作家・森口華弘の華麗な友禅着物など、数多くの作品が展示されています。春にふさわしい華やかな展示、ぜひご観覧下さい。(なお森口華弘の作品も前期と後期で展示替えが行われます)

一方『常設展示室2:現代美術部門』では、現代の美術作品に特徴的な要素である「縦と横の線」を強調した作品に的を絞ったユニークな展示を開催中です。1950年代のアメリカ抽象表現主義から、現代の日本の作品まで、幅広い作品群を展示中です。抽象彫刻の父と呼ばれるルーマニアコンスタンティン・ブランク−シの代表作「空間の鳥」(写真中央やや右の金色の尖った彫刻)を見ることができるのも、嬉しいところです。

とりわけ1960年代末のアメリカに現れたミニマル・アート(最小限芸術)の作品群は、当館のとっておきの名品群。手前にある白いジャングルジムのようなソル・ルウィットの作品をはじめ、他館ではあまり見ることができないユニークな作品群を、ぜひお楽しみ下さい。


■常設展示「志村ふくみと滋賀の工芸」「《縦》と《横》」 4月3日(火)−6月24日(日)
観覧料(共通):一般 450円(360円)、高大生 250円(200円)、小中生 無料
( )内は20名以上の団体料金。
※企画展の観覧券で常設展もご覧いただけます。