たいけんびじゅつかん「日本画を描こう」が開催されました。

たいけんびじゅつかん「日本画を描こう」が5月20日(日)に開催され、大人と子どもを含め合計36人の方が参加されました。

たいけんびじゅつかんとは、月に一回、小中学生を対象にした展覧会の作品解説や、鑑賞をより深めるためのワークショプを行うイベントです。

今年度第二回目の今回は、現在開催中の企画展日本絵画 組み合わせの美に合わせて、展覧会の鑑賞と日本画制作を体験しました。

企画展「日本絵画 組み合わせの美」は、日本絵画の作品の中でも、一点で完結せずに、二点、三点、あるいはそれ以上の点数がセットになり「組み合わせ」て鑑賞する作品に注目した展覧会となっています。
そして、この展覧会はいくつかの章に分かれており、今回のたいけんびじゅつかんでは、その中でも「対比の美」の章にスポットを当て、「対」というテーマで日本画を描きます。


実際に日本画を描く前に、当館学芸員の解説を聴きながら展覧会を鑑賞しました。

↑〈岸連山「龍虎図」〉陸の王様と空の王様の対決が「かっこいい〜」という男の子も。



↑〈北野恒富「暖か」と「鏡の前」〉赤い着物と黒い着物の女性が並びます。「対」にも色々ありますね。



↑〈中島来章「十二ヵ月図」〉の前で考え込んでいる女の子の姿も。お気に入りの作品は見つかったかな?

作品をじっくり鑑賞した後は、いよいよ「対」をテーマにした日本画を描きます。

まず初めに、「対」とは何かをみんなで考えました。
「対」とは別々の二つのものが一組になることでセットとも言います。「ペア」や「ライバル」なども「対」になります。例えば「風神と雷神」や、「春と秋」なども「対」です。
みんなに「亀の対は?」と訊いてみると、「兔」と答える子もいれば「鶴」と答える子もいて「対」でも様々です。自分が描きたい「対」が決まったら下図を描いていきます。



↑持参した資料や、図鑑などを参考に、みんなどんな絵にしようかな〜?とアイデアを考え中。



↑兄妹で図鑑に真剣に目を通しています。上手く描けたかな??



↑家から持参した描きたい資料を丁寧に写していますね。


下図ができたら、いよいよ日本画に挑戦です!

・・・ですが、その前に日本画ってそもそも何だろう?という疑問が浮かびます。
そこで最初は、普段あまり馴染みのない日本画についてみんなで学びました。

日本画で使う岩絵具の原料の鉱物や、その岩絵具に混ぜる膠(にかわ)(動物の皮や骨を煮だしてゼリーにして固めたもの)などの材料を実際に触ってみました。



↑みんな日本画の材料を目にして、興味津々です。

日本画についてみんなが理解したところで、ようやく日本画制作がスタート!!!



↑白い絵の具は自分で胡粉というものをこねて作ります。日本画は手間がかかりますね〜。


↑双子の男の子たちが一緒に青色を勢いよく塗っています!



↑細かい部分を集中して塗っています。みんな顔つきが真剣そのもの!



↑お魚さんをたくさんの色で鮮やかにぬっています。もう気分は日本画家♪


では、完成作品(一部)の紹介です〜!


↑ペンギンのかわいらしい親子。子ペンギンがふわふわしていますね。



↑こちらは淡いタッチがきれいな、かたつむりとあじさいの作品。



↑うさぎと亀の作品。お互いにらみ合っているのかな?臨場感が伝わってきますね。



↑こちらは角砂糖と蟻という個性的な作品!ユニークな発想ですね。


みんなイメージする対は一人ずつ違っていておもしろいです。


今回のたいけんびじゅつかんで、日本画について説明できるようになった子もいました。日本画を展覧会で鑑賞する時があれば、このワークショップを思い出してくださいね♪
また、このワークショップがきっかけで、日本画をもっと知りたい!自分でも始めてみたい!という方がいたら、とても嬉しく思います。



次回のたいけんびじゅつかんは6月24日(日)開催予定の「ゾートロープに挑戦!」です。
アニメーションが作れる簡単な装置「ゾートロープ」を作ってみませんか?6月9日からはじまる企画展「チェブラーシカとロシア・アニメーションの作家たち」を当館学芸員の解説とともに鑑賞します。
 応募締切は6月11日(月)必着です。
※ 材料費300円が必要です。
このイベントについて詳しくはこちらまで。 皆様のご応募お待ちしております。