本日より、秋の常設展示が始まりました

本日9月3日(火)から、常設展示室が秋の展示に模様替えいたしました。展示室1(日本画・郷土美術部門)は「人物の表現」、展示室2(現代美術部門)は「カオス(渾沌)とコスモス(調和)」というテーマのもと、数々の秀作・名作を展示しています。


日本画・郷土美術部門の展示「人物の表現」は、歴史画、風俗画など多彩なジャンルの日本画作品におけるさまざまな人物表現を、作品22件を通して紹介するものです。作品は大きく分けて、神仙の伝説や中国の故事に由来する作品、歴史画、美人画をはじめとする風俗画の3つに分かれます。中でも目を引くのが、京都の文人画家・冨田溪仙(とみた・けいせん)が中国の仙人たちを連作で描いた「列仙」。二曲二双の屏風と掛軸からなる迫力満点の作品です。また上村松園(うえむら・しょうえん)の「ふり袖」、伊東深水(いとう・しんすい)の「朝顔と少女」、北野恒富(きたの・つねとみ)の「暖か」といった華やかな美人画の名品も目を引きます。



現代美術部門の展示「カオス(渾沌)とコスモス(秩序)」では、アメリカと日本を中心とした現代美術の中から、「. ミクロコスモス(小宇宙)とマクロコスモス(大宇宙)」「2. 20世紀・先鋭化するカオス(渾沌)とコスモス(秩序)」「3. カオスの中のコスモス、コスモスの中のカオスの3つのコーナーで23点の作品を展示しています。当館を代表する名品であるマーク・ロスコの「ナンバー28」、フランク・ステラ「ヴァルパライソ・フレッシュ、ジョゼフ・コーネル「アナレマ」といったアメリカ現代美術のスタンダードになった作品にまじって、山本富章「無題」、北山善夫「私(あなた)は私なの…。」といった日本の中堅作家によるダイナミックな作品が目を引きます。首の無い人体が30体並んだ、マグダレーナ・アバカノヴィッチ「の「群衆IV」も異様な雰囲気で見る人を引きつけています。




いずれも当館のコレクションのエッセンスを味わえる素敵な内容です。芸術の秋に合わせて、ぜひご観覧ください。


■常設展示「人物の表現」 9月3日(火)─10月27日(日)
     「カオス(渾沌)とコスモス(調和)」 9月3日(火)─12月15日(日)
観覧料(共通):一般 450円(360円))、高大生 250円(200円)、小中生 無料 ( )内は20名以上の団体料金。
※企画展の観覧券で常設展も観覧できます。
※毎日、午後2時から美術館サポーターによるギャラリートークを行います。