[イベントレポート]「春挙に挑戦!写生と写真から描く風景画」

4月27日、たいけんびじゅつかんを開催しました。

今回の内容は、「春挙に挑戦!写生と写真から描く風景画」。

山元春挙さんは、明治から昭和初期にかけて活躍した膳所町(今で言う大津市中ノ庄付近)出身の日本画家です。風景画を得意とし、写生した景色に、得意としたカメラで撮影した樹木等を取り入れ、独自の風景画を描かれていました。このように春挙さんの作品は、風景をそのまま描くのではなく、別の場所の風景や写真などを組み合わせて作るところに特徴があります。今回のワークショップでは、春挙さんにあやかって、写生と写真などを組み合わせて、ユニークな水彩画を描くことにしました。

まずは今回のテーマである「山元春挙」の作品を常設展示室1にて鑑賞し、作品イメージを膨らませます。

現在常設展示室1では「山元春挙と早苗会」と題し、山元春挙とその弟子たちの作品が展示されています。(会期は2014年5月18日までとなります。)

山口学芸員山元春挙の画法や画の特徴等を解説しました。
現物を見て解説を聞くことで作品イメージを膨んできました。

春挙さんの作品イメージが出来たところで、美術館を出て実際の風景の写生に向かいます。

文化ゾーン内、3スポットを写生しました。鯉や石、葉、竹、草花等、自分で対象物を決めて書き写します。これらのスケッチを後から組み合わせて、自分だけの新しい風景を作るのです。

外での写生を終えて、ワークショップ室に戻ってあらかじめ持参して頂いた写真を写しました。

下絵4枚が完成したところで、筆ペンを使って4枚の写生を和紙に写し取り、一枚の作品に合成し、水彩絵具を使って着色します。

完成した作品がこちら。いずれ劣らぬ力作ばかりです。

最後に、お互いの作品を鑑賞しました。

出来上がった作品はこの写真のような掛け軸型の額に入れて持ち帰ってもらいました。おうちに帰ったら、床の間や玄関に飾るといいですね。

この日はとても良い天気で、ほんのり汗ばむくらいの陽気でした。暑い中、ご参加頂いたみなさま、ありがとうございました。