「チェブラーシカとロシア・アニメーションの作家たち」来月9日開催!


あなたはチェブラーシカを知っていますか?
ある日オレンジの箱に入って、南の国からロシアにやってきた不思議な生き物チェブラーシカ。クマのようで、サルのようで、リスのような正体不明の生き物。1966年エドゥアルド・ウスペンスキーの童話『ワニのゲーナとおともだち』で初登場したチェブラーシカは、1969年人形アニメの巨匠ロマン・カチャーノフ監督によってアニメーション化されると、ロシアで絶大な人気を誇る国民的キャラクターとなりました。大きな耳と茶色の毛、つぶらな瞳が特徴で、無邪気でひたむき、愛らしくて、でもどこか哀愁を帯びたチェブラーシカは、日本でも若い女性を中心に子どもから年配の方まで幅広い層に親しまれ、2010年度のJR西日本マナー啓発ポスターに採用されるなど根強い人気を獲得しています。なお2010年には、ロシアの二人の美術監督と日本人の監督による新作映画が上映されました。
本展は、人形アニメチェブラーシカ』のスケッチや絵コンテ、人形やマケット(舞台装置)、映像、童話の挿絵原画など貴重な作品を展示し、キャラクター誕生からその変遷、アニメーション映画の創作過程などを多面的に紹介し、その人気の秘密に迫ります。
また本年がロシア・アニメの生誕100年に当たるのを記念して、ロシア・アニメの名作『雪の女王』(1957年、レフ・アタマーノフ監督)のエスキースと絵コンテを展示・紹介するとともに、現在活躍中の新進気鋭のロシア・アニメの作家たちの原画、アニメ素材なども合わせて紹介します。


◆会 期:2012年6月9日(土)─7月29日(日)
◆休館日:毎週月曜日(ただし7月16日(月・祝)は開館、翌7月17日(火)は休館)
◆観覧料:一般 950円(750円)、高大生 650円(500円)、小中生 450円(350円) ( )内は前売および20名以上の団体料金
◆主 催:滋賀県立近代美術館京都新聞社BBCびわ湖放送
◆後 援:ロシア文化フェスティバル組織委員会ロシア連邦文化省、駐日ロシア連邦大使館、ロシア連邦協力庁、国際アニメーションフィルム協会(ASIFA)日本支部滋賀県教育委員会
◆協 力:チェブラーシカ・プロジェクト、フロンティア・ワークス、ロシア国立映画博物館、公益財団法人 徳間記念アニメーション文化財団平凡社
◆企画協力:株式会社イデッフ


◆展示内容:
・第1部「チェブラーシカ」の誕生とロシアの絵本
   児童書『ワニのゲーナとおともだち』初版本、同書の他の画家による挿絵原画など
・第2部 アニメーション化とキャラクターの変遷
   ロマン・カチャーノフ監督、レオニード・シュワルツマン美術監督によるスケッチ、人形アニメチェブラーシカ』(1969-1983年)抜粋や制作関係者のインタヴュー映像の上映、ぬいぐるみなど多様なキャラクター・グッズ
・第3部 劇場版『チェブラーシカ』(2010年、中村誠監督)
   ロシア人美術監督によるエスキース、絵コンテ、人形、マケット(舞台装置)など
・第4部 ロシア・アニメーションの作家たち
   『雪の女王』の美術監督アレクサンドル・ヴィノクーロフのエスキースと絵コンテ、新作『チェブラーシカ』の美術監督の一人ミハイル・アルダーシンなど新世代のロシア・アニメーションの作家たちによる原画、エスキースなど


◆関連の催し:
会期中、アニメの上映会やロシア音楽のコンサートなどの催しを多数開催します。詳細は追ってお知らせしますので、お楽しみに!

『劇場版チェブラーシカ』撮影用パペット:ファンゴ・エンタートイメント
(C)2010 Cheburashka Movie Partner / Cheburashka Project

タチヤーナ・ウスヴァイスカヤ『チェブラーシュカ ワニのゲーナとおともだち』絵本原画、2002年
Illustration (C)Tatiyana Usvaiskaya, 2002

アレクサンドル・ヴィノクーロ『雪の女王エスキース、1955年頃